2016-11-27

馬券戦術から学べること トレード理論

中央競馬も秋のG1シリーズが始まっており、今日はジャパンカップが開催されました。

そこで、今回は馬券戦術を考えることで、トレード理論に応用できそうなところがありましたので、投稿させて頂きます。



まず初めに前提条件ですが、あくまで相場と関連するような内容にしたいので、馬柱は使わずに、オッズ情報(大衆心理?)だけを利用することにします。

投票法は、高配当が狙える3連単で、データの範囲は直近3週間の中央競馬全191レースとします。



まずは、オーソドックスな買い方を考えてみます。

今回の検討の出発点としたかったので、あまり良くない買い方です、たぶん…。(笑)


1番人気から3番人気の中からの任意の2頭と、4番人気から9番人気の中から任意の1頭を選び、3連単マルチを組みます。

なんとなく的中率が高そうで、いけそうな感じがしませんか?

ある程度、固めのレースも抑えながら、中波乱もとっていこうというスタイルです。


これを便宜的に「3+6型」と名付けます。

人気上位3頭と、4番人気以下6頭にグループ分けするという意味です。


この買い方ですと、1レース当たりの購入点数は108点となり、単価100円とすると10,800円が1レース当たりのコストとなります。



それでは、この方式で購入を続けた場合の検証結果は、以下の表のようになります。




表の中のレース毎のセルの上段は、左から1着馬の人気、2着馬の人気、3着馬の人気になっています。

例えば「1-4-7」であれば、1着は1番人気、2着は4番人気、3着は7番人気だったということです。

下段は、そのレースの3連単の配当になります。



そうすると、この方式での的中率は36.1%で、回収率は59.5%となります。

的中率はそこそこですが、JRAの3連単の還元率が72.5%ですので、それと比べてもかなり物足りない結果になっています。



そこで、基本戦術を変更することにします。

おなじ購入点数108点ですが、「4+3型」にします。

なにか、サッカーのフォーメーションのようですね…。(笑)


人気上位4頭の中から任意の2頭と、5番人気から7番人気までの3頭の中から任意の1頭で3連単マルチを組みます。

そうした場合の検証結果が、下の表になります。




的中率は33.5%で、さほど変わりませんが、回収率は89.6%と還元率を上回り、かなり改善しました。

戦術変更が功を奏したようです。


ただこれでは、購入し続けた場合に、次第に資金を減らしてしまうことになってしまうので、もう一工夫必要なようです。



では、この基本戦術は変更せずに、回収率をどのように上げたらよいでしょうか?



今度は、おいしい馬券のみ買うような試みをしてみます。

つまり購入点数を絞り込みます。

トレードで例えるなら、フィルターといったところでしょうか。


そこで、下位グループ3頭の中で、7番人気の馬が絡んだレースの配当がかなり高いことに注目してみました。

ですので、5番人気、6番人気の馬を思い切って消してみます。


購入方式は「4+3型(7番人気軸)」です。

人気上位4頭の中から任意の2頭と、7番人気の馬で3連単マルチを組みます。



購入点数は36点となり、この方式での検証結果は、下の表になります。




的中率は10.4%と大幅に悪くなってしまいましたが、回収率は133.4%と目標の100%を超えてきました。



とりあえず、当初の目標は達成できたので、ここで打ち切っても良いのですが、ついでなので最後の仕上げをしてみたいと思います。



大衆の裏道を進んでみたいと思います。

馬券購入における的中させるという楽しさを捨て、ひたすらに回収率を上げるという実利のみを追及します。




そうです、1番人気馬を消します。

さて、どうなるでしょうか?


購入方式は「4+3型(7番人気軸・1番人気外し)」です。

2番人気から4番人気の3頭の中から任意の2頭と、7番人気の馬で3連単マルチを組みます。



購入点数は18点と極限まで減らし、出てきた検証結果は下の表になります。




的中率は4.7%で、ほとんど外れ馬券ばかりを買っていることになりますが、的中した際の破壊力が大きく、トータルでは回収率192.5%と、3週間で資金を2倍近くに増やすことができました。


まぁ、ここまでくると、さすがにカーブフィッティングを疑うレベルだとは思いますが、的外れなことをしているとも言い難いのかなぁ、と思っています。



今回は、サンプル数が191と、統計的にはかなり貧弱な状況での論説となりましたが、トレード理論への応用ができそうな考え方があったのかなぁ、と思っています。


まずは、環境認識部分でしょうか。

優位性のある局面を見極めて、適応させるべき戦術を選択していくようなところ。


そして、資産曲線を持ち上げるために、仮説を立てて検証作業を行ってみるというところ。

リスクリワード(回収率)が、ある程度見込める状況なのかどうか。


そして、その中でも、特においしい場面を選択することで、回収率は飛躍的に向上するということ。(選択と集中)

オーバートレードになっていないか。


損切りの重要性。

馬券戦術では、コストは固定でしたが、負けトレードを引っ張たり、ロットを大きくし過ぎていないか、というところ。(資金管理)



まだまだ応用部分はありそうですが、あまり書きすぎてもあれなので、今回はこのあたりで切り上げようかと思います。


今一度、自分のトレードを再点検してみたいと思います。

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追記
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書き漏れてしまったことですが、他にも…

・買い目を減らすということは、トータルのコストを抑制する(リスクを減らす)効果をもたらす。

・待つことの重要性。ある程度取りやすい高配当レースは、全191レース中のわずかに9レース。




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