2016-03-12

囲碁 イ・セドル九段 vs アルファ碁から学べたこと トレード技術

今週の水曜日(3/9)から囲碁のAIソフトとプロ棋士との世紀の対局が始まっています。

ご存知の方も多いとは思いますが、現在は全5局中の第2局までを消化しており、あと3局残しています。


私は趣味で将棋を指すのですが、囲碁はルールがなんとなく分かるレベルの全くの素人ですけれども、とても面白く観ることができました。


この対局をニコニコ動画さんで実況中継しています。

この中で、トレードに応用できそうな考え方のようなことが随所にでてきましたので、まとめてご紹介できたらなぁ、と思い、今回の記事を投稿しました。

また、現在の市場参加者で無視できない存在として、アルゴリズム取引があり、最近ではディープラーニングによるAI化が進められているようで、今回のアルファ碁も同様の技術を用いているので、何かマーケット攻略のヒントがあるかもしれません。

あくまで私の捉え方ですので、そういう見方もあるのか程度にご覧頂ければと思います。


ちなみに、本日12日も13:00より第3局が予定されていますので、ご興味のある方はご覧頂ければと思います。


【世紀の対局を実況】囲碁 イ・セドル九段 vs アルファ碁 第3局








【世紀の対局を実況】囲碁 イ・セドル九段 vs アルファ碁 第1局







0:33:30 山本さん:

  「ディープラーニングとは、ニューラルネットを組み合わせる(深くする)こと」

  「得意なことは、画像の認識。」

  「囲碁に適用したところ、従前のAIよりもかなり強くなった。」

  「細かいところが異なる場合、結果が同じときと異なるときがあるが、このような状態を上手く捉える事ができるようになった。」




これは、チャートパターンのように、その後の値動きを予測する材料をパターン化しておくようなことでしょうか。

とすれば、チャートパターンの研究(フォーメーション分析)がより重要になっていくかもしれません。

また、別の分野の優れた技術を自分のトレード技術に適用してみるようなことも大事かと思いました。


1:49:10 山本さん:

  「アルファ碁は、木目数を最大化するのではなく、勝率を最大化しようとする。」

  「ニューラルネットワーク(評価関数)とモンテカルロ法という、系統の異なる2つのアプローチを組み合わせることで、囲碁の力が飛躍的に向上した。」



囲碁の場合は目の前の勝負に勝つことが至上命題なので、大差勝ちよりも、僅差でよいので確実に勝ちに近づく手を選択していくという考え方でしょうか。

野球でいうところの、ノーアウト一塁の場面で送りバントを選択して、1アウトを相手に献上する代わりに、得点圏に走者を進めるような戦術になりそうです。

2点、3点を取りに行くのではなく、確実に1点を取りに行くというような。

また別の側面として、取引を継続していく場合、勝率よりも木目数(収益)を最大化させるようなことも必要そうです。

一方、ニューラルネットの組み合わせの方は、値動きの予測において異なるアプローチ、例えばチャートパターン分析と市場参加者の心理分析と、ファンダメンタルズ分析を組み合わせてみるとかに該当しそうです。


1:54:10 大橋六段:


  「人間の顔の全ての平均をとると、美しくなる。」



これは、三択方式における折衷案選択に代表されるような、常にバランス良く次の手を選んでいくというような考え方なのかぁ、と思いました。

例えば麻雀において、速度重視でもなく、打点重視でもなく、つねに速度と打点をバランスよく保つ打牌選択(中打点法?)をしていというようなことでしょうか。

トレードにおいても、全部損切りするのではなく、一部損切りして少し様子見してみるとか、気持ちは10ロット増し玉したいけれども5ロットにしておくとか。

10ロットでも0ロットでもなく、中間の6~4ロットにしておこう的な。

相場格言にも、「頭と尻尾はくれてやれ」というものがありますね。


2:34:10 山本さん:


  「アルファ碁は、有利になった局面では堅実な手を選択する。」



これは、トレードに含み益が乗って順調に進んでいる状況では、無理に欲張ろうとせずに、着実に(少しずつ)利益の伸ばすことを考える方がよいということでしょうか。

野球で言うところの、4番を下げて守備の良い選手を入れた場面と捉えました。

増し玉するタイミング/量や、そもそも難しいエントリーポイントは避けることなどに応用できそうです。

私自身も、いつもこれができなくてぶっこいてしまいます。(笑)




これら以外にも、囲碁視点でもトレーダー視点でも見どころ満載でした。

こういった濃い内容の教材?が、手近に見られるのは本当にありがたいことです。

少し本論とはずれますが、こういう動画が2~3倍速とかで見られるともっと嬉しいな(コンテンツ発信者視点)と思いました。(笑)



#Forex #Trading

2016-03-10

トレード記録 XAUUSD

ゴールドの最終報になってしまいました。


前回記事: http://snepforex.blogspot.jp/2016/03/xauusd_64.html




昨日からの反落局面で、口座資金がパンク(ゼロカット)してしまいました。


正直、トレードが失敗してしまったので悔しい気持ちはありますが、今回のケースから色々と学べることも多かったので、まとめておきたいと思います。



① 一昨日の高値抜けするかどうかの場面で、上抜けすることばかり(攻撃面)を考えて、反落する可能性(守備面)を軽視してしまった。


ゴールドを4つ買い増しましたが、全体のバランスを考えても少し多かったです。(平均レートが極端に高くなってしまった)

2つ程度に抑えて、ユーロドル側に同数の2つ前後を配置するべきでした。

本日のユーロイベントを控えている状況で、あまりユーロドルのポジションを膨らませたくなったのですが、あまりにもその気持ちが強すぎました。

また、ゴールドの上抜け後の短期利益欲しいという「私事都合欲」も、それ以上に強すぎました。

チャートパターンも、今見れば反転形状ですよね。


② ポジションのバランスですが、為替同士の組み合わせではないので、取り方が難しかった。


為替EURUSD : CFDゴールドの組み合わせが、少し為替側を重くしないといけないようです。

「3 : 2」か「2 : 1」くらいでも良いかもしれません。

この辺りは、商品特性や相場特性(ボラティリティ等)でも変わってくると思うので、「今回は」ということになりますが、肌で感じる部分もかなり重要だと思うので、貴重な経験ができました。


③ 反落局面で口座維持率が危なくなったが、ゴールドの高値圏のポジションを損切りできなかった。


どうするべきなのかは分かっているんです。

分かっているんですけど、指が動かない…。

自分の弱点ですが、「失敗を認めるということ」が本当に苦手です。

「部分を捨てて、全体『命』」を救うということを。



④ 微益を得る(投資金回収)という最低限の手を打てる場面で、トレード終了の決断ができなった。


どうしても、「まだここから逆転があるんじゃないか」、というお祈りをしてしまいます。

また、ブログでの公開トレードとしているので、「カッコ悪いところを見られたくない」という気持ちも強くなってしまいました。

完全に言いわけモードです、はい。

仕切り直しして、次回のチャンスを狙っていきたいです。


今日のユーロイベントはどちらに動くんでしょうかね?

個人的には思う方向はありますが、あえて楽しみに徹します。(自分へのお仕置きで)

本当に、FXってメンタルスポーツですね。



#Forex #Trading

トレード記録 NZDUSD

オージードル、というかNZドルの続報です。


前回記事: http://snepforex.blogspot.jp/2016/03/audusd_9.html




NZ中銀の予想外の利下げが来ましたね。


テクニカル的には「上昇チャネルの下限を試しに行くのかなぁ」、程度に考えていましたが、まさか金利政策通過直後に達成してしまうとは…。


ちなみに、ここでのNZドルロングは危険だと思います。(スケベロング?)

というのも、ファンダメンタルズが書き変わってしまったので、これから市場がそれ(今後数回の利下げの可能性)を織り込んでいくことが考えられます。


また、過去の経験則からですが、重要指標で100pips以上変動した場合、しばらく(2~4日)は戻ってこない可能性が高いです。

また、場合にもよりますが、新しい中期トレンドが発生する(今後1~2カ月程度の方向性)ことも考えておきたいです。



では、今回の政策金利発表に向けて、事前に下振れ予想をしていましたが、なぜそう思ったのかをまとめておきます。



① 2/29の朝に、大きな下窓を開けてスタートしたこと。


特に明確な材料もなく、その後すぐに窓は埋められて、価格は上昇していきましたが、ずっと気になっていました。

「なにかマクロ系の巨大な売り玉が入ったのでは?」、と憶測していました。

ですので、「どこかで中期トレンド反転がくるかも?」というのが、今回の指標のタイミングに重なりそうだと思いました。

また、通常はNZDで窓が開けばAUDも窓が開きますが、今回の場合は「NZDだけ」と特殊だったのも大きな理由です。


② 時間足チャートがブロードニングフォーメーションを作りそうだったこと。




フォーメーション分析自体の説明は割愛しますが、5点目で方向転換しやすいです。

まぁ、後付け講釈の部類です、はい。


③ 直前で強く価格上昇していたこと。


大きく下げる為には上げたほうが良い。

これは、相場原理みたいなものですよね。

逆に大きく上げていたため、これ以上の上値の余地はあまりないのかなぁ、と思っていました。

ロングよりショートの方が、リスクが少なかったと言えそうです。



上記3点が主な理由ですが、どれも単独ではそれほど強い理由づけにはなりにくいのですけど、3つ集まると強いです。

3本の矢です。(笑)


AUDNZDも強くトレンドが出来始めてきたようです。

風は吹いている!?



#Forex #Trading

2016-03-09

トレード記録 AUDUSD

オージードルの続報です。


前回記事: http://snepforex.blogspot.jp/2016/03/audusd_7.html




前回からの動きですが、NZドルの月曜日のショート2つは、その後の急騰局面で微益撤退しました。


そして、再度高値圏から3つのショートを追加しています。

1つは急騰直後に、もうひとつはEMA34タッチで、最後は月曜日の安値割りでの追加になります。

多少突っ込み気味ではありますが、目線が下向きなのと、NZ政策金利に向けて、高値圏である程度仕込んでおきたいとの思いから、えいやぁでいきました。


その後、少し担がれましたが、なんとか結果オーライで下げてきてくれました。

下値の目途ですが、EMA600の下に上昇チャネル下限が走っているので、そのあたりまで下げ幅はあるのかなぁ、と見ています。



一方、オージードルですが、昨日のリスクオフムードの中で、ショート1つ追加しています。

こちらも、目線は下向きです。


0.72474の支持線とEMA600と上昇チャネル下限が集中する地点あたりまで下げて欲しい(願望)と思っています。

なるべく安い位置で買い増ししたいとの想いがありますが、そのあたりは銅相場を睨みながら、あまり深追いしないように気をつけたいと思います。



#Forex #Trading

2016-03-07

トレード記録 AUDUSD

オージードルの続報です。


前回記事: http://snepforex.blogspot.jp/2016/03/audusd_6.html




先週のオセアニア通貨上昇局面で、2回程NZドルのお試しショートを取りましたが、どちらもその後下降反転しなかったため、損切りしています。


今日は、早朝のマーケットオープンで下窓スタートになりました。

ですから、目線を下向きにしつつ、まずは窓埋めを確認してショートを1回入れました。


続いて、欧州時間になって、ピボットを割ってきたので、さらに追撃ショートを入れています。


予想としては、このまま下値を試しにいく展開を考えています。



また、AUDに比べてNZDのほうが弱い(下げ幅が大きい)状況になっていますが、これは想定通りで、現在のオセアニアブルの原動力が、鉱物資源価格の上昇を背景としていると考えています。

NZは、いちおう資源国の位置づけですが、鉱物生産はほとんどないため、ファンダメンタルズの差異がじわじわ現れてくるのかなぁ、と思っています。

ただ、貿易相手国は1位が豪州、2位が中国なので、基本的には、為替は同じようなリズムをとって変動していくと思われます。



なお、AUDNZDの状況ですが、多少プルバックは予定していましたが、やっとブレイクアウト第2波らしきものが起きそうな形になってきました。


下図は、AUDNZDの60分足チャートです。





下降ペナントからのチャネル上抜けっぽいです。

このまま高値上抜けしてくれると、非常にありがたいです。

逆に、このまま保ち合いの中に潜ってしまう(青ライン下抜け)ようだと、このトレードプラン自体は失敗になります。


今週はSQ週でもあるので、乱高下に注意しつつ進めていきたいと思います。



#Forex #Trading

2016-03-06

マーケット分析 AUDUSD

オージードルの来週の展望をまとめます。


関連記事: http://snepforex.blogspot.jp/2016/03/audusd.html



昨日から、中国全人代が始まっていますが、材料が出てきたので、少し自分なりの考察を入れておきたいと思います。


参照: 中国全人代が開幕、5カ年計画の成長率6.5%以上に



① > 中国経済は世界貿易の低迷や、金融市場の混乱に直面しており、6.5%という成長率が現実になれば、25年ぶり低水準となる。

これは、7.0%前後という前回目標値から下方修正になっています。

単純に考えれば、マイナス材料ですよね。



② > 財政政策では、国内総生産(GDP)に対する財政赤字の比率を前年の2.3%から3%に拡大する。

これも、財政赤字が拡大する方向で予算を立てているということで、一見マイナスのようですよね。



③ > 1000万の雇用を生み出し、業界再編や清算などで「ゾンビ企業」の問題を解決し、2016年の都市部の失業率を4.5%以下に抑える。

これが、結構大きなプラス材料となっているようです。

今回の全人代のテーマの一つである、「石炭、鉄鋼の生産能力の削減」に対する回答となっているようです。



そもそも、中国経済の先行き不安に関して、これまで相当に市場に織り込まれているものと思っています。

その意味では、①、②については、「むしろこの程度で済んだのか」という捉え方をしました。

いわゆる、経済指標値における予測値と同程度の内容に相当するのかなぁ、と。


で、③ですが、具体的な数値目標を設定して、中国政府の「これからも世界経済の牽引役を担っていく」という強い意志のようなものを感じました。

鉄鉱石や銅相場が、にわかに強く上昇に転じようとしている状況を上手く説明できる材料と受け取りました。


供給量が減るので、需給関係の改善により鉱物価格上昇

  ↓

資源生産国の経済好転

  ↓

為替上昇


の流れへの期待感がオセアニア市場へも波及しているのかなぁ、と捉えました。



週明けでAUD、NZDがどういう反応をするのか楽しみです。(上窓か!?)

また、全人代期間中は中国株式への仕手攻撃もしにくいのかなぁ、と思うので、これもオセアニア買い手にプラス材料かと思います。(昨年は、2015-3-14閉幕でした)


あとは、NZの政策金利発表がありますね。

これは、来週のNZDUSDの値動きを見て、作戦を立てていきたいと思います。



#Forex #Trading