まずは、一週間乗りきれたことに感謝したい。
筆者は、スイスフラン関連銘柄をポートフォリオに組み込んでいたため、大きなドローダウンが発生してしまった。
「玉を建てたら、必ずストップを置く」、という実に基本的で「当たり前」なことを日々実行することの大切さを、身を以て経験することができた。
「スキを見せない。目指しているのはこういう野球。
当たり前のことが当たり前にできる野球なんだ。」
そして、「当たり前」という言葉のもつ怖さも学ぶことができた。
「一つの仕事を続ければ続けるほど、自分の身の回りのことが当たり前に見えてくる。
いや、もっと言えば「当たり前」と決めつけ、見なくなる。
しかし固定観念を取り除いて見てみれば、その中に多くの情報があることを実感できるはずだ。」
EURCHFの上限1.20は、「当たり前」で恒久的と思い込んでいた。
もっと言えば、スイスフランを取り扱う上での絶対条件であるかのごとく。
知らなかったでは済まされない。時に固定観念を外し、疑うことも必要であること。
これらは、落合博満氏(中日ドラゴンズGM)の名言である。
さて、それでは先週一週間を振り返ってみたい。
主要銘柄騰落率週間ランキングから見てみる。
目につくのは、スイスフラン関連銘柄の騰落率だろう。
スイス中銀の金融政策が大きく影響しているようだ。
CHF関連については、こちらの記事も参照してください。
USDCADの積算騰落率が見劣りしている。
原因は、原油価格の急騰だろうか。
quote: http://jp.reuters.com/article/idJPL3N0UU4UC20150115
一時的に大きく下落した後、急反発し、結局下落前の水準まで戻したのだが、値幅の積算値が大きくなったため、結果として積算騰落率は低くなったのだろう。
資源国通貨(AUD、NZD、CAD、ZAR)は原油価格を睨みながら、神経質な展開が続きそうだ。
また、USD、CADともに原油上振れは通貨上振れとなり、USDCADとしては変動はほぼないと考えていたので、今回の事例を参考に、当銘柄は原油価格と逆相関関係にあることを記憶しておく必要がありそうだ。
次に、騰落率ランキング上位30種だが、スイスフランクロス銘柄を除くと、ユーロクロス銘柄の下落が目立っている。
ECB理事会(2015-01-22)にて、量的緩和(QE)に踏み切る可能性が高くなったことを受け、市場が急速に織り込みを進めたのだろう。
今週の動きは見えにくいが、EURUSD、EURJPYなどの16日の値動きが、スイス金融政策の利益確定買い戻しと仮定すると、まだ直近安値を割り込んで、ECB理事会まで下値を探る展開が続くかもしれない。
最後に、積算騰落率ランキング上位30種を見てみる。
14日まで首位だったUSDINRがランク外へ急落した。
インド中銀の政策発表を境に、複雑な値動きとなったことが原因だろう。
当銘柄の今後の方向性を決定するような段階には至っていないようだ。
積算騰落率の分析ツールを配布用ページに掲載しました。
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