今回は、ドル円を中心に、来週以降の相場展望を考察してみたいと思います。
ドル円相場は、大きな下落相場の調整として、先週、今週とゆるやかな上昇相場となりました。
下図は、USDJPYの週足チャートです。
直近は、2週連続陽線で終えています。
下降トレンドが始まってから、週足が3週間以上続いたことはありません。
また、中期足レベルですと、3トップ形状を形成していて、これは短期上昇トレンドの転換を示唆しています。
戻りのポイントも109円台ミドルと、直近下降波にあてたフィボナッチの61.8%戻しの地点と重なってきており、なおかつ下降チャネルラインの上限付近に位置していて、さぁこれから反転下降するぞ、といった「分かりやすい」状態になっています。
一般的には、来週から、直近安値の105円台ミドルを試しに行く展開が予想されているのかなぁ、と思っています。
まだ、市場参加者の目線は下がっているのかなぁ、と…。
ファンダメンタルズ面でも、「消費増税延期か」といった材料も出てきています。
恐らくは、円高材料と受け取られそうです。
ここからは、私の相場予想になりますが、ドル円は来週以降、112円台から109円台のレンジ相場を形成するのかなぁ、と思っています。
正確には、「わからない」です。(笑)
理由はいくつかありますが、大きな理由は、ドル高調整がやや大きめになりそうと予測しているからです。
下図は、ドルインデックスの日足チャートです。
引けの足がウェッジを上方ブレイク(継続パターン)しているように見えました。
ですので、次回FOMC(6月14~15日)を意識して、下降ウェッジ内の波動をBC、その前段の上昇波をABとして、AB = CDパターンを適用しています。
これによると、PRZは98.5近辺になります。
ファンダメンタルズ面では、次回のFOMCまで一か月となり、それまでの米国経済事情はさておき(*)、利上げ不安(期待)を急速に織り込みに行くと考えています。
*) 市場は、ポジティブな指標内容にセンシティブに反応
また、ドルインデックスがピーク時の100に比べて、1割近く割安なうちに、ドル買い他通貨売り、ドル資産売り(米株、米債、原油含む商品など)が加速する可能性を見ています。
他通貨としては比較的リスク資産とされる、資源国通貨(AUD、CAD、ZARなど)と、欧州通貨も対象になってくるのかなぁ、と思っています。
逆に、安全資産である円やスイスフランなどは、買い継続でしょうか。
そして、FOMCの結果を受けて、安くなった上記資産を買い戻すという、あまりにもわかりやすい仕掛けが展開されるのかぁ、と妄想しています。(笑)
ですので、ドル円相場では、ドル買い、円買いとなってしまい、方向感なくFOMCを迎えるという結論になってしまいます。
あとは、伊勢志摩サミット、参議院総選挙など、円にまつわるイベントでどのように展開されるか悩ましいです。
恐らくは、円安要因になりそうですが。
なので、底堅く推移しながらイベント前後でレンジアップしていき、最終的に112円台を目指すのかなぁ、という感じでしょうか。
ただ、これは割と控えめに予測しているので、個人的には、まさかの114円台もあるかもしれないと思っています。
なぜならば、相場は市場参加者の思うようには運ばないからです。
恐らく、109円台、行っても111円台で切り返すだろう、という見方が大半なのでは、と感じています。
今週の109円台ミドルでの叩かれ方も、「これ以上の上昇は許さない」といった、市場全体の「恐怖感」を感じました。
ドル円のショートポジションは、調整されきってはいないと思いました。
だとすると、日柄調整で平行チャネルの引き直し(フェイラースイングによる青線から緑線へ)や、一気の上値拡大も、リスクとして見ておく必要がありそうです。
だからといって、買いポジションを立てるかどうかは別なんですけど…。
トレード戦略としては、このような複雑な条件の絡むドル円を取り扱うよりは、ドルストレート通貨の売り戦略や、クロス円通貨の売り戦略を中心に組み立てたほうがわかりやすいかもしれません。
今回は、テクニカル面での分析は薄くなってしまったので、かなり独りよがりな予想になってしまっているので、参考程度にしていただければと思います。
#Forex #Trading
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